--KINEYAのしごと--

.1 手の仕事 / 木組みの家

 私達は木構造を主体とした在来工法による【木組みの家】をプランニングからデザイン、設計や施工まで全て自社で行なっています。木材の加工は【手刻み】と呼ばれる日本在来の手法で、家の躯体となる土台や柱・梁等に至るまで手道具を使い加工し、手に木の温もりと強さを感じながら一本一本大切に扱い刻みます。

一貫した監理体制のもと、ゼロから全ての工程を自社で行う事により、家づくりにおける余計なコストを極限まで抑える事が可能となり、【高品質の施工と上質な空間】がご予算内で実現できます。

現代の主流となってしまった大量生産は出来ませんが、一つ一つ丁寧にお客様と一緒に【木の住まいづくり】を行います。

地震に強く、木の香る空気のおいしい安らぎの空間。地場で生まれ育った木材を地場で使う【地産地消の家づくり】。

地域に密着した私たちの【手の仕事】にはそれが可能です。

 


.2 木づくり

 建物は主に構造材、仕上げ材等から構成され、使用する材料によって木の性質を読み適材適所に配置します。

これを【木質を読む】や【木づくり】と言います。十人十色人間にも性格や個性がある様に、木々も様々な性格を持っています。同じ材種でも、育つ山や環境によって水に強い木、弱く腐り易い木、細くも粘り強い木、弱く腐り易い木等個体差が出てきます。

節の有無や、割れ・曲り等の木質を瞬時に読み取り、狂いや変形が30年、50年先にどの様な変化をもたらすまでかを考えます。

この工程により、私たち【手づくりの家】は完成してから本領を発揮します。

縁の下の力持ちは目に見えませんが、私たちは最も神経を集中します。

お客様が住まわれて年月が経てば経つ程に味わい深く、手で刻まれた木組みにより強度も最高に良い状態に変化していきます。

私たちの提案させていただく空間は【家族の成長と共に育つ】木の家なのです。

 

.3 デザイン

【家は一生に一度の大きな買い物です】というよく耳にする言葉があります。

ですが、私たちの造る家はカタログで選んで買う様な【商品】とは少しニュアンスが違います。

それはお客様のご希望や家族のかたちや暮らし方によって千差万別、2つとして同じ家はあるはずがありません。繰り返し行なう綿密な打ち合わせによって初めて形になる【hand made】であり、その土地の気候や立地条件、法規をクリアしてお客様にとってたった一つの家づくりをお手伝いします。ハンドメイドとは言えど決して特別な事ではなく、私たちは設計士として、また大工としてごく自然な形の家づくりだと考えています。

現場施工で培われた細部にわたる配慮、揺るぎない施工技術を持つプロ集団として、全ての要素をトータルで【デザイン】し提供させていただく事が私たちの使命です。

 

.4 アップサイクル

住宅を建築する場合、新築・増築・改修の三種類に大きく分かれます。その他にも私たちが力を注いでいるのが【再生】です。

住み手がなくなり荒廃を待つばかりか、分譲住宅や駐車場造成のため次々と壊されていく民家・旧家・古民家の再生を提案しています。私自身も築120年余の古民家に住みながら、近年増加傾向にある移住者の方々にも建築的なアドバイスを行なっています。

先人達が築いてきた技術や、JAPANらしさを少しでも後世に伝えていく為にも、私たち建築屋が最も得意とする在来の技術を活かして、ハード面ソフト面でも何かお手伝いが出来たらと考えています。

薪ストーブや囲炉裏を囲んでの火のある暮らし、旧家をリノベーションしたshopやcafeのご提案もさせていただいております。

事務所隣の自宅兼工房では、加工の際に排出される【かんな屑】を使ったアート作品も製作しています。こんな時代だからこそ、

【持続可能なアップサイクル的建築空間】を是非私たちと一緒に楽しみましょう。